吹奏楽のみんなへ


コンサート

吹奏楽学部のみんなと顧問の稲先生とで、“はじめてのクラシック~中学生・高校生のために~” というコンサートを、有楽町で鑑賞してきました。『若いうちから、設備の整った音楽ホールで、一流の指揮者やオーケストラが奏でる気迫のこもった演奏を通じてクラシックの本質に触れて欲しい』という志(こころざし)で作曲家三枝成彰さんがプロデュースしているものです。今回も指揮・小林研一郎氏、ピアノ・辻井伸行氏という一流の出演者にも関わらず、1000円という値段です。

さて、三枝成彰さんとは、私が社長であった2年前に、ある大学のプロモーションビデオを作るという仕事をご一緒したのがきっかけでお付き合いが続いています。その時に、三枝さんとお話をした中でとても印象に残っている話があります。

「若い人が『音楽が好きだから、その仕事に就こう』などと軽い気持ちでこの業界を選んだら、大変なことになります。たとえば、音楽学校でいえば、毎年3万人ぐらい卒業します。その中で食べていける人は1人か2人です。多くても10人いないと思います。それくらい競争率が激しいのです。その中で生き残っていくには、人の3倍努力ができるかというところにかかっているのです。学生のときから1日17~18時間、つまり朝から晩までそれに没頭し、しかも毎日やり続けるほどそれに打ち込めるかということです。才能ではない。努力なのです。それくらいの覚悟ができないのであれば、夢をつかもう、なんて望まないほうがいいですね。」
http://www.13hw.com/interview/interview19/19_01.html

三枝さんの音楽に対する厳しい姿勢に圧倒され、次の言葉がでてきませんでした。実際に、三枝さんとの打ち合わせは、いつも緊張感が溢れるものでしたし、最後の最後まで良いものを作ろうとするこだわりには、私を含めスタッフには、驚きの連続でした。そして、三枝さんご自身、もう何十年もずっと音楽に没頭し、人の何倍も努力をされているのだということが、一緒に仕事をさせていただいてよくわかりました。

さて、クラシック(CLASSIC)という言葉には”古典的な”という意味のほかに”一流の”という意味があります。ですから、今回は”一流の”出演者が奏でる、クラシックという”一流の”文化に触れる、というとてもいい機会だったと思います。みんなに「クラシックって、いいものだなぁ」と思えたら、私もうれしいです。

追伸:9月20日の学校説明会での新曲発表、楽しみにしています。


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カテゴリー: 校長室コラム