【朝礼】『サブプライムローン』と『世界恐慌』について


みなさん、おはようございます。

先日、よのなか科NEXTの授業の前に3年生の男子から「『サブプライムローン』のことがわからないので、教えてください。」と言われました。また、校長室では1年生の女子から「今回の世界恐慌って、どのくらい大変なことなのですか?」と聞かれました。今、社会や世界で起こっていることに興味をもつということは、とても大切なことだと思っています。

10年後、ここにいるみなさんの全員が、社会という大海原(おおうなばら)に向かって一人で船をこぎ出し、人生という航海を始めなくてはなりません。船をこぎ出す直前になって、海はどんなくらい広くて、どんな潮の流れになっているのか、まったくわからなければ、船をこぎ出すことはできませんよね。今から、少しでも社会のことについて関心をもち知識をつけていくとは、君たちの人生の航海において大きなアドバンテージになると思います。

『サブプライムローン』や『世界恐慌』については、この朝礼の時間だけでは、説明しきれないのですが、すごく簡単にいうとこういうことです。

アメリカの証券会社などは、自分たちの商品を世界中の銀行などに売っていました。その商品とは、いろいろな権利が集まったトランプのカードのようなものです。ところが、その商品なかに、実はとんでもない「ババ」が入っていたのです。その「ババ」が入っていることはとてもわかりにくく、でも商品としてはとても魅力的だったので、国内に留まらず世界中の銀行は、どんどんその商品を買い続けてしまいました。そして、あることをきっかけにして、すなわち、住宅の値段が上がらなくなったことをきっかけにして、その商品の「ババ」がとんでもないものだということにみんなが気付き、その商品を買った人を含めて世界中の多くの人が損をしてしまったのです。今回の世界の恐慌は、1929年に起こった世界恐慌に匹敵する、もしくは、それ以上のものになるかも知れない、という人もいる大変な出来事です。

そして、これからはアメリカ中心の世界の流れが大きくかわるのではないかと言われています。約20年前に、ソビエト連邦が崩壊したあと、政治や経済はアメリカを中心にして動いてきました。しかし、これからはアメリカだけはではなく、ヨーロッパや、アジア、中東諸国、そして日本も柱となって世界を牽引してゆかなければならない状況になっていくと思います。10年後の世界はだれも予想がつきませんが、それでも、私は日本や君たちの活躍の場は、自分たちの力次第で、どんどん広がっていくと思います。この1年は大きな変化の年となるので、ぜひ、新聞やニュースに耳を傾けてください。

最後に。10年後の未来も大切ですが、2日後の未来も、もちろん大切です。あさっての学芸発表会まで、残された1回1回の練習を大切にして、和田中生らしい素晴らしい発表をしてください。楽しみにしています。
以上です。


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