【朝礼にて】見返りを求めない方々にできること。


みなさん、おはようございます。

今日は、和田中に来校される方々について
話をしたいと思います。

和田中の特色のひとつとして、
学校には直接関係のない方々が
「先生」として来校されます。

9月のよのなか科NEXTの授業には、
直木賞作家の石田衣良さん来られました。
石田さんはみなさんに向けて
「中学生は空も飛べる」(色紙を見せる)
とメッセージを書いてくれました。
2週間前には、書道家の武田双雲先生が来られました。
「和田中学校はすごい♡」(色紙を見せる)
とメッセージを書いてくれました。
 
 
よのなか科NEXTの授業に留まらず、
選択社会科、理科の環境学習の授業などにも
多くの方々が「先生」として来校され、
私たちは多くのことを教えていただいています。

そして、校長である私がよく聞かれるのは、
「授業に来られる方々に、
いったいいくらの謝礼(お金)をお支払いしているのですか?」
ということです。
その質問に対して、私は、
「謝礼は、お支払いしていません」
と答えています。

その回答を聞いて、多くの人が驚くのですが、
実際に、和田中に来られる方々は、
「お金」という見返りを求めたり、期待したりして、
授業をして下さっているのではありません。
中学生であるみなさんに、
自分の経験から、こんなことを伝えたいなぁ、
将来のために、こんなことを覚えておいて欲しいなぁ、
そんな純粋な気持ちをもって、
授業に来ていただいているのです。

だからこそ、私は、
授業に来ていただく「先生」方には、
「お金」には代えられないものを
その見返りとして持ち帰ってもらいたいと思っています。

また、みなさんには、
よのなかの大人たちが、
お金のやり取りだけで行動しているのではなく、
気持ちや想いで繋がっていることを
わかって欲しい、と思っています。

たとえば、
みなさんが、満員電車の中で座っていたとします。
目の前にお年寄りの方が立っていらっしゃったら、
何の見返りを求めることなく、自然に
「どうぞ」
と声をかけて、席を譲るのではないかと思います。
その時に
「どうも、ありがとう」
とお礼を言われたら、どうでしょう。
とても、満たされた気持ちになるのではないでしょうか?
 
 
昨年、今年とよのなか科NEXTの授業に来られた
絵本作家の、はまのゆかさんは、
「和田中に来ると、みんなが気持ちよくあいさつをしてくれて、
とても楽しく、満たされた気持ちになります。」
と言ってくれます。
また、作曲家の冨田勲さんは、
「和田中学の生徒さんは、誰もやったことのないことができ、
社会に貢献できる人に育つ予感がしました。嬉しいです。」
とメールをくれました。

みなさんの、授業に真剣に取り組む姿勢、
しっかりと感謝の気持ちを伝え、きちんとあいさつをする姿勢が、
授業をして下さっている「先生」にとっては、
結果的に、大きな見返りになっているのです。
 
 
今週木曜日には、
長野県白馬村から農家の方々が大勢来校されます。
決して、お米や農産物を売りに来るわけではありませんヨ。
春に、3年生が修学旅行で植えた苗が、
秋になって、稲となって実り
「自分で植えたお米を、ぜひ味わってほしい」
という想いで、わざわざ来校されるのです。

2年生は、来年には3年生と同じように
白馬村の方々にお世話になります。

そして、その日は、1年~3年生まで全員が、
給食で白馬村の新米をごちそうになります。
 
 
そんな白馬の方々に私たちができることは何なのか、
ぜひ、考え、行動しててみてください。

以上です。


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