【保護者の会】運営委員会にて”御礼”


みなさん、こんにちは。
朝晩は随分と冷え込むようになりました。受験生を持つご家庭では、ついつい夜更かしをしがちですが、睡眠時間の確保をしっかりして体調の管理には十分にご留意ください。
さて、今日は4つほどお話させていただきたいと思います。
 
 
1)まずは、学芸発表会についてです。
さる11月2日(月)学芸発表会が、なかのZEROホールで行われました。新型インフルエンザが流行するなか、学級閉鎖するクラスもなく、仲間が一体になった「和田中レベル」の発表が行われました。また、当日は地域や保護者の皆さんがのべ400名ほどご来場いただき、場内は終始熱気に包まれました。 保護者の会のみなさんには、事前の準備や当日の運営、さらには感動的な合唱をご披露いただき、本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。
今回の審査員でもあり、済美教育センターの副所長の坂田篤先生から講評をいただきましたので、その一部をご紹介いたします。1年生の合唱について、「和田中の伝統の襷(たすき)が確実に引き継がれている。一人ひとりが懸命に歌おうとしていることが伝わり、感動的、秀逸です。」 2年生の合唱について、「パワーとエネルギーがあり、若さあふれる力強い合唱。明るい響きでよく声が出て、さすがは2年生。」3年生の合唱については「若者の心がゆれ溢れるような思いが曲に込められている。君たちの思いが伝わり、涙が出そうだ」など、それぞれに暖かいご講評をいただきました。また「全体として『また』レベルアップをしている」と言われたことは、私にとってとてもうれしいことでした。
また、教職員の反省会も行いましたが、その中でも審査員のあり方や審査方法について多くの意見が出されました。たとえば「合唱の出来、不出来というよりも、自由曲のもっている曲のイメージで評価が左右されがちではないか。」そのために「金賞を獲得した自由曲は、次年度ははずす」「自由曲の選択肢を増やす」などの提案もなされました。確かに、生徒は金賞を目指して夏休み明けから練習を続けますが、大多数の生徒は金賞をとれずに悔しい思いをします。その審査方法は、なるべくフェアに行われるべきで、多くの人が納得できるものにすべきだと思います。しかしながら、もっとも大切なことは、賞を獲ること以上に、目標に向かうまで道のりで何を学び、何を得たか、だと思っています。学芸発表会が終わった後、金賞を逃したクラスの3年生のある生徒が「金賞を獲れなかったのはとても悔しいけれど、今までにないほど充実した練習をして、クラスが一つになって発表ができたので、心のどこかで満足もしているのです」と言ってくれました。金賞を獲れたクラスも獲れなかったクラスも、今回の学芸発表会で大切なものを掴んでくれたのではないかと思っています。

2)次に11月6日(金)に行われた「杉並区立中学校英語学芸発表会」についてです。
杉並区は独自で様々な教育活動を行っているのですが、「杉並区立中学校英語学芸発表会」もそのうちの一つです。11月6日(金)にその発表会が行われ、杉並区の公立中学校が一同に集い、スピーチや演劇などを英語で発表し合いました。和田中学校からは英語部員10名が参加し『The Monster』という演劇を上演しました。主人公の「少女」と「お化け」が対決する約15分のファンタジックな物語でしたが、役づくり、観客へのアピールのしかた、音響効果、小道具の使い方、英語での発声や発音など、素晴らしい出来だったと思います。そして、何よりも演ずる生徒が英語で表現することを楽しんでいたのがとてもよかったと思います。学校での練習場面を何度か見ましたが、当日の演劇がベストパフーマンスでした。結果は演劇部門で2位。優勝を目指して頑張ってきたので生徒は残念がっていましたが、ただ優勝した松ノ木中学校の「ロミオとジュリエット」は、部活動ではなく学校活動として取り組んだもので、プロが音響効果を行うなど他の発表とは頭ひとつ抜け出ていました。来年はその「ロミオとジュリエット」の刺激を受けて、もっともっと上手くなっていって欲しいと思っています。
 
 
3)よのなか科NEXTについてです。
よのなか科では、ゲスト講師を招いて行う授業と、新聞読んで自分の意見を書く授業を組み合わせて行っています。最近の「新聞を読む」授業では、高校の授業料実質無料化の政策や、石川県の条例で小中学生が携帯をもつことを禁止することについて、賛成か反対かを考えてもらいました。よのなか科ではこうした問題を考えるときに、個人として賛成か反対かを考えるのではなく、視点を高めて社会政策として賛成か反対かを考えることが大事だと生徒に伝えています。つまり、広く社会全体のことを考え、市民社会の一員として、その政策のメリットとデメリットの両面から判断をしていく習慣を身につけて行って欲しいと思っています。
ちなみに、高校の無料化の問題に関しては、1年生は賛成の生徒が7割くらいだったのですが、3年生になると賛成は3割くらいに減り、7割くらいが無償化に反対でした。反対する理由も「高校生の自立心がますます希薄になる」とか、「もし家庭の事情で高校にいけないのであれば、個人補償を厚くすればいい」などと、大人もうならせるようなものでした。
こうした授業を通じて私が感じているのは、現代社会の諸問題考える力は、訓練で身につくものであり、また、自分から興味関心のスイッチを入れることが大事だということです。ぜひ、ご家庭でも、よのなかで起こっている出来事を話題に取り上げ、こうした問題意識のスイッチを入れる手助けをしていただきたいと思います。

4)最後に、学校選択制に関する『抽選』の実施についてです。
前回の運営委員会でもお話させていただきましたが、来年度、和田中学校を希望される児童のみなさんに対して、教育委員会において抽選会が実施されました。『和田中隣接学区』から入学を希望する133名の児童の中で120名を当選とし13名が落選とされました。今年度は過去最高人数となる児童のみなさんが和田中への入学をご希望していただきましたが、そのみなさん方の希望をかなえられないことを非常に悔しく思っています。
繰り返しになりますが、この制度はもともと杉並住民や未来の子どもたちのための制度のはずです。そして、希望する生徒を受け入れられる学校のキャパシティ(教室数)は充分にあります。それにも関わらず、制度の目指す方向性が歪められ、結果的に子どもたちが犠牲になる。しかも、運、不運によって振り回されるのは大きな問題だと認識しています。もし、落選された方が周りにいらっしゃいましたら、私にご連絡をくださるようにお伝えください。
私は教育委員会の立場の人間ではないので、落選された方を当選者にすることはできません。しかし、学校の責任者として、少なくともみなさんのお気持ちや声をお聞きし、このような事態を真摯に受け止め、できるかぎりの対処を行いたいと思っています。よろしくお願いいたします。

以上です。


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