【朝日新聞コラム①】中学生の秘めた力を確信


朝日新聞日曜版の教育面
“あめはれくもり”のコーナーで
本日より私のコラムが掲載されます。
7回シリーズの予定ですので、
お楽しみください。

中学生の秘めた力を確信

「私の後任として和田中の校長を引き受けて欲しい」
 民間人として初の東京都公立中学校の校長となった
藤原和博校長に呼び出され、こう切り出されました。

 私はその当時、作家村上龍氏との共同事業として
「13歳のハローワーク」の公式ウェブサイトを運営
していました。子供の仕事に対する質問に大人が回答し
ていくコミュニケーションサイトで、「自分の夢が見つ
からないけれど、どうしたらいいのか」などといった、
将来への不安を抱く中学生からの質問が数多く寄せら
れていました。

 不透明で希望の持ちにくい社会だからこそ、子供たち
には、できるだけ早い年齢から正しい情報を得て、夢を
持って生き抜いて欲しい、そう思っていました。
 そこで、話をいただいた翌日には受諾のメールを打ち
ました。その後、杉並区立和田中の学校運営協議会から
次期校長に推薦され、2008年4月より就任しました。

 学校現場に入り、最も驚いたのは、中学生の持っている
感性の豊かさと成長力の凄さです。みずみずしい感性で、
教えられたことをスポンジのように吸収していく。

「夢は、毎日の成功や失敗の中から、出会うものなのでしょう
ね」。そんな感想文を読んだりし、感動の連続でした。
 今の中学生世代が、閉塞感が漂う現代の日本社会を打ち
破り、新しい社会を担う力を秘めていることを、校長3年
目を迎えて確信しています。

 代田昭久(しろた・あきひさ)
リクルートで就職支援事業などを担当。
独立して教育メディア会社を起業した。45歳。


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