【よのなか科】岩崎夏海さんの授業を終えて②


授業の後半では、
みなみが夕紀と意見を言い合うシーンを題材に
「真摯さ」について考えていきました。

ドラッカーの『マネジメント』でも
もっとも重要な役割を果たす言葉が
この「真摯さ」です。

「友達や親友との関係でいうと、
愛想よく、つきあいをするだけでは不十分で、
間違った答えに対してはノーと言っていく態度、
だれが正しいのかを考えるのではなく、
何が正しいのかを考えていくことこそが
真摯な態度なのです」
と岩崎さん。

これから君たちが生きていく社会が、
一筋縄ではいかない大変な社会であり、
そのためにも
君たちはしっかりと勉強していく義務があること。
そして、
成果を出すことにこだわっていくと同時に
そのプロセスも大事にして欲しいことを
メッセージとしていただきました。

学校の授業では、生徒に気を使うあまり、
どうしてもオブラートに包んで話してしまいがちで、
社会の厳しさなどについてはどうしても伝えきれないのですが、
岩崎さんは、時々ひやひやするほど
生徒にストレートな言葉をぶつけてきました。

しかし、これこそが、
岩崎さんの「真摯な」授業となのだと思いました。

ドラッカーが使っている「真摯さ」の単語は「Integrity」。
日本語の「真摯さ」の意味には
誠実さやまじめさといったニュアンスが強いのですが、
「Integrity」には、それよりもっと強固な語感があり、
「自分の信念を貫く」といった感じで使われます。

ぜひ、今回の授業を通じて、
ドラッカーの考え方、
そして
信念と志をもってをひたむきに取り組んでいく
真摯な生き方を学んでいって欲しいと思います。

岩崎110624

さて、
授業が終わって、放課後。
岩崎さんが校長室で話をしているのを見つけると、
3年生が10名ほど入ってきました。
授業中に疑問を思ったことや、
ちょっと授業では聞くのがはばかれるような
野球のこと、AKB48のこと。
1時間ほどのぜいたくな特別授業が行われました。

岩崎さんが帰り時には
「サインをお願いします。」と
ちゃっかり、
多くの生徒が岩崎さん本をとりだしたのには
自分もびっくり。

「君たちアグレッシブだなぁ」
岩崎さんも感心し、
一冊一冊にサインをしていただきました。

岩崎先生、
本当に最後までありがとうございました。

そして、今日学んだことが、
君たちの頭の片隅に残り、
これからの人生の肥やしになることを願っています。


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