【朝礼にて】被災地南相馬に行って感じたこと(後半)


私たちは、今回の視察で
放射線を図る線量計を持って行きました。

小高中学校の校舎や生徒が住んでいる地区や
20キロ圏の立ち入り禁止区域手前にも行きましたが、
線量計で図る放射線は
東京にくらべて特に高いということはありませんでした。

南相馬視察3

それなのに、マスコミの間違った報道や
そして、放射線に対する誤った認識によって
風評被害、差別やいじめが続いているのです。

また、南相馬視察の中では、
海岸沿いに山のように積み上げられた、
車や鉄くず、木材などのガレキの山も見てきました。
みんなも知っていると思いますが、
今、被災地では災害で出た廃棄物の処理が
いっこうに進んでいません。

南相馬視察1

南相馬視察2

「私も、災害廃棄物の受け入れについてはなんとなく反対でしたが
この現状をみると、何とかしないとなぁと思います」
と生徒会の人がつぶやいていました。

「百聞は一見にしかず」、です。

現状をみることでわかること、
現状をみないとわからないこと。
よのなかには、そんなことがいっぱいあります。

今週の3月11日の第3回災復興チャリティーデーの中では
生徒会からの小高中学との交流の報告があります。
生徒会のみなさんは、ぜひ、今回学んできたことを
ひとりでも多くの皆さんに伝えて欲しいと思います。

さて、最後に。

「今、一番したいことは何ですか?」

という和田中からの質問に対して
今まで明るく元気だった小高中の女子生徒が
少し、悲しそうな顔で

「みんなと一緒に、小高中で卒業式をしたいなぁ」

と言葉を絞りだしました。

その言葉を聞いて、
私たちが、
一緒に過ごしてきた仲間と
一緒に生活してきた校舎で
普通に卒業式を迎えられる有り難さを感じます。

2週間後の卒業式は、
和田中らしい、
そして立派な卒業式を迎えたい
そう思います。

今日は、以上です。


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