【修了式にて】WBCで日本が優勝して考えたこと


昨日WBCワールドベースボールクラシックで、日本が優勝しました。
優勝が決まった時は学校ではそうじの時間だったけど、なぜかみんな知っていましたね(笑)。
 
 
 
さて、第2回目となるWBCには日本以外にもたくさんの強豪国が出場していました。たとえば、ベネズエラ。ベネズエラには28人の登録選手の中に、世界最高峰のアメリカメジャーリーグで活躍する選手が22人、そのうち8人はオールスター戦に出場した経験もある超一流の選手たちでした。開催国のアメリカ。アメリカは28人全員がメジャーリーグで活躍する選手ばかりでした。その一方で、日本はメジャーリーグで活躍する選手は5名、韓国にいたっては1名でした。それでも日本と韓国は、準決勝でアメリカとベネズエラに勝ち、決勝戦に進みました。

ひとりひとりの能力を比べたら決して勝っていないチームが、試合では勝つことができるのは、どうしてでしょうか?今回、強豪国を倒して日本はなぜ優勝できたのでしょうか?考えてみてください。

いろいろな理由があると思いますが、私は、日本にはチームを陰で支えるヒーローがどの国よりもたくさんいたのではないかと思います。登録されている選手は28名ですが、試合を戦っているのは、監督、コーチ、マネージャー、トレーナーたち全員であって、侍ジャパンと呼ばれている人はグランドでプレーする9名だけではありません。最後の最後にヒーローとなったイチロー選手ですが、『心が折れそうになった』イチロー選手を支えたチームメイトやスタッフなど、表には決してでることのないヒーロー、影の立役者が、日本にはどのチームよりもたくさんいたのだと思います。
優勝祝賀会でシャンパンをかけ合っているときに、登録されていない選手が胴上げされていました。ブルペンキャッチャーとしてチームに帯同していた小山選手です。ブルペンキャッチャーとは、これから試合にでる投手のコンディションを整えるためだけに、ブルペンでただひたすらにボールを受けるキャッチャーのことです。自分が試合にでることもなければテレビに映ることもありません。でも、あの松坂投手や岩隈投手、ダルビッシュ投手の様々な投手の様々な球種をすべて受けとり、調子よくマウンドに向かってもらわなければならないので、一流の技能が求められるポジションなのです。その小山選手がみんなに祝福され上げされている様子を見て、このチームには、小山選手のようなチームを陰で支えるヒーローがたくさんいたのだろうな、と感じました。

以前の朝礼で、アンサングヒーロー「unsung hero」の話をしました。讃えられることないヒーロー、縁の下の力持ちのことです。小山選手は、まさにアンサングヒーローであり、小山選手のような表にはでないたくさんのアンサングヒーローがチームを支えていたたから、日本は優勝できたのだと思います。

最後に、今日で冬学期が修了します。そして1学年が修了します。
みなさんが、一年間、クラスのため、学年のために、何か貢献することができたか、縁の下の支えになれたか、考えてみてください。また、自分にとってのアンサングヒーローであった友人に、「ありがとう」感謝の言葉をかけてください。
個々の力は弱くても、お互いが支えあい、個人個人が貢献し合えば、とても大きな力になります。みんなで力をあわせて、今年よりももっと素晴らしい和田中学校にしていきましょう。
4月6日 元気よく、また、会いましょう。


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