【入学式にて】新入生、入学おめでとう。


新入生の皆さん、入学おめでとう。
今日、我が和田中学校は、
161名の新入生を迎えることができました。
新入生のみなさんは、
和田中生としての誇りを胸に
これからの中学校生活をスタートさせてください。

さて、3月11日に発生した東日本大震災から
一か月がたとうとしています。
この間、毎日、テレビからは被災地の映像が流れ
また、放射能漏れのニュースを聞いていると
何となく不安な気持ちになったり
やる気が起きなかったりしている人も
多いのではないかと思います。

そうなるのも当然だと思います。
これだけ多くの人が亡くなった災害ですから。
ただ、いつまでもそんな気持ちのままで
いいのでしょうか?

今こそ、私たちひとりが
何をしなくてはならないのか、
中学生になった君たちは、
いったい何ができるか
ぜひ、考えてみてください。

先週の日曜日、私は、
千葉県津田沼駅の街頭で募金活動をしました。
「被災地への募金活動へのご協力お願いします」
こう声を発すると、自分が思っていた以上に
多くの人が立ち止まり、募金をしてくれました。
中には一万円札を入れてくれる人もいました。
また、部活帰りかなと思われる中学生が
「少ないですけど」と言って10円玉を寄付してくれました。
見知らぬ人たちからの暖かい気持ちを受け取って
私は、少しでも社会貢献できたと思いました。

さて、質問を繰り返します。
中学生になった君たちは、
今、何をすべきなのでしょうか?

私は、今こそ、勉強に励むべきだと思います。
ぜひ、誇りを持って
勉強に打ち込んでください。

日本は、これから長い時間をかけて、
この深い傷を癒していくと同時に、
新しい国づくりに取り組んでいかなくてはなりません。

その新しい国づくりにおいて、
君たちの力がきっと必要になるときが来ます。
今、君たちの力でできることは
限られているかもしれない。
しかし、来るべきその日のために、
君たちは、今から一生懸命に勉強し、
厳しくもたくましい自己を確立し、
他人への優しさやいたわりの心を持った
そんな人間に成長していかなくてはならないのです。

君たちの教室には、
この「自立、貢献」の文字が掲げてあります。
これは和田中学校の学校の目標です。
「夢に向かって最善を尽くし、
社会に貢献できる自立した人間であれ」

私の、そして和田中学校の先生たちの
これからやるべき本当の仕事は、
君たちをこの「自立、貢献」できる人間に育てていくことです。

一年生のみなさん、ぜひ、一生懸命、勉強をしてください。
本気で立ち向かう君たちに、
私は全力で応えていきたいと思います。

結びとなりましたが、
保護者の皆様、
本日はお子さまのご入学おめでとうございます。
心よりお喜び申し上げます。
また、ご来賓の皆様、地域の皆様、
本日はご多忙のところご臨席を賜り誠にありがとうごいます。

ここにいる新入生、
そして在校生を含めた454名の和田中生ひとりひとりが、
その輝きを一段と増していていけるように
本校教職員一丸となって、教育活動に邁進して行く所存です。
今後とも、ご指導、ご鞭撻、よろしくお願いいたします。

「がんばろう、日本」
災害の後に、盛んに叫ばれている言葉です。
でも、この言葉は、
「だれかが、がんばって欲しい」という他人への言葉ではなく
「どんなに苦しくても、自分自身が前を向いて歩んでいくのだ」
という、自分への覚悟でありメッセージだと思います。

希望が持ちにくい世の中だからこそ、
自分自身が、希望をもって生きてい抜いていく、
その決意が大切だと思います。

さぁ
『がんばろう、一年生』
『がんばろう、和田中生!』

『がんばろう、 日本!!』

平成23年4月7日 
杉並区立和田中学校 校長代田昭久


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