友情の銀メダル。


保護者会が終わったあと、
みなさんと雑談をしていると
「校長先生、あの話、知っていますか?」
と声をかけてきてくださった方がいました。

私>「えっ、何の話ですか?」
保護者>「駅伝の、銀メダルのことですよ。」
私>「えっ、何のことでしょうか?」
保護者>「知らないのですね。」

その保護者はにっこりと笑い、
こんなエピソードを聞かしていただきました。

12月10日に行われた杉並区駅伝大会で
見事男子チームは準優勝を果たしました。
その男子チームのメンバーは約二十名。
ただ、準優勝の銀メダルは全員に渡されたのではなく、
残念ながらメダルを手にすることができなかった
補欠選手は十名以上もいました。

その中に、朝練習には一度も遅刻せず、
ただひたすらにみんなを励まし、支え、
黙々と走り続けていた3年生のA君がいました。
そのA君に、同じ3年生で選手のB君から
銀メダルが手渡されたというのです。
「お前がみんなを支えてきたのだから、
お前には俺のメダルを受け取って欲しい」
という友情の言葉を添えて。

声をかけていただいた保護者も
話しながら涙ぐんでおられましたが、
私も、思わず胸が熱くなり
涙がこぼれそうになりました。

彼が、そんなことをしているなんて。
彼も、うれしかっただろうな。
中学生って、ほんとに凄いな。

自分なんか太刀打ちできない。

そんなふうに感じた瞬間でした。


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