【朝礼にて】大災害に直面して


先週の金曜日11日午後、東北関東大地震が発生し、
現在、多くの死者、行方不明者がでています。
一日も早い復興と、一人でも多くの命が救われることを
心からお祈りしたいと思います。

地震発生当時、
1年生は、6時間目の授業中でした。
いつもの訓練のとおり落ち着いた避難ができ、
ひとり一人の行動は迅速でとても冷静でした。
2年生は「保護者の会」のために自宅に帰っていました。
家にいる時はとても不安だったと思います。
3年生は、東京ディズニーランドでの校外学習中。
翌日の早朝には生徒全員無事に学校に着きましたが、
規律を守り、その態度はとても立派でした。
みんな、ほんとうにがんばりました。
そしてお疲れさまでした。

ただ、土曜日、日曜日のテレビでの報道を見て、
多くの人たちの命が、あっという間に奪われてしまう現実に、
得体の知れない恐怖や不安を
感じた人も多かったのではないかと思います。

みんなが生まれる前、今から16年前にも、
阪神・淡路地方に大きな地震災害があり、
その時は6000名を超える方々が亡くなりました。
私は、真夜中に燃え広がる神戸の街の様子を見て
自然の脅威の前ではいかに人間の力が非力であることか
また、人の命のはかなさとか人の運命の哀しさを
感じずにはいられませんでした。

今回の地震でも、
その時と同じような暗い気持ちになりました。

しかし、その一方で、
その時には感じることのできなかったことを
今回は、リアルに感じることができました。

3年生が東京ディズニーランドの駐車場のバスにいる時、
自分たちが買ったおみあげを
幼い子供にわけている生徒もいたことも聞きました。
和田中生に留まらず、一万人を超えるだろう中学生が
誰一人として大きな声して取り乱すことなく、
感情を抑え冷静に正しい行動をとれたことを知りました。

また、東京ディズニーランド付近の数多く小、中学校が、
学校や家に帰ることができない多くの生徒たちのために
毛布と食料、宿泊場所を提供してくれました。
実は、和田中生100名を受け入れてくれる
準備を整えてくれた小学校もありました。
状況を判断し、結局、バスに泊まることにしたので
その学校の教頭先生にお詫びとお断りの電話をすると、
「気にしないでください。生徒が第一ですから。」
とご理解いただき、最後に
「お互い、力を合わせて乗り切りましょう。」
と声をかけてくれました。

また3年生のみんなが夕食を食べていないということを聞き、
「非常食を150人分炊き出ししましょう。」
と保護者や地域の方々が中心となって
ご飯とみそ汁の準備をしていただきました。

こころ温まる、行動。

みんなで助けあう、行動。

今回の災害での不安や恐怖が
簡単に収まるものではないとは思うけど、

私たちはひとりじゃない、
そして、日本の底力のようなものも
私は感じることができたように思います。

そして、何か、災害者の方々にできる何か行動を
起こしたいと思っています。

今日は、以上です。


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